パトリック・ブラン氏の手がけた『バーティカル・ガーデン(垂直庭園)』に感銘し、当店の造花ディスプレイ『ウォールガーデン』は生まれた

いつも当店をご愛顧いただき誠にありがとうございます。
Hanatripオーナーの西野です。
今日は、アーティフィシャルフラワーHanatripの主力商品である『ウォールガーデン』について少しお話しをさせていただきます

本記事の目次

  1. 着想の発端となったフランスの植物学者パトリック・ブラン氏の創造した「バーティカル・ガーデン(垂直庭園)」
  2. 壁面緑化の効用と植物栽培における難しさ
  3. そして、『ウォールガーデン』誕生へ

着想の発端となったフランスの植物学者パトリック・ブラン氏の創造した「バーティカル・ガーデン(垂直庭園)」

当店で扱う『ウォールガーデン』、この商品のそもそもの発想の経緯は、世界的に著名な植物学者パトリック・ブラン氏(仏)が発明した緑化システム「バーティカル・ガーデン(垂直庭園)」に大いに感銘を受けたことにあります。

パトリック・ブラン氏は、1988年に人工土壌による緑化システム「ベジタル・ウォール(Vegetal Wall)」を発明し、建築の壁面などに植栽を施す「バーティカル・ガーデン(垂直庭園)」のパイオニアとして知られている。

『パトリック・ブラン (植物学者、アーティスト)「環境に合わせて適材適所に植物を用いる」』AXIS web magazineより引用

1953年にパリで生まれたブランは現在国立科学研究所の植物学者であり、植物アーテイストとしても世界中からオファーを受けるほどの人気アーティスト。 「垂直庭園」とも呼ばれる壁面緑化を(植物の壁)を発明し、フランスのみならず台湾、スペイン、日本等世界中の壁に植物を植えつけてきた。 日本では金沢21世紀美術館の植物の壁が特に有名で、多くの壁面緑化フォロワーを生み出した。

『植物の壁を創る男 パトリック ブラン』BIRD-YARD HP より引用
*dezeencom HP 『The Oasis of Aboukir green wall by Patrick Blanc』
https://www.dezeen.com/2013/09/08/the-oasis-of-aboukir-green-wall-by-patrick-blanc/
より画像引用
*inexhibit.com HP 『Blanc’s vertical garden system』
https://www.inexhibit.com/case-studies/patrick-blanc-vertical-gardens/
より画像引用。金沢21世紀美術館

この「バーティカル・ガーデン(垂直庭園)」は、日本では良く『壁面緑化(へきめんりょっか、以下、この言葉で統一させていただきます)』と称されます。この壁面緑化は、一般的には、建物の壁を植物で被うことを指しますが、広義には人が立って見た場合に垂直的な基盤の上に施された緑化のことを指し、オブジェクトのようなものも含まれます。つまり、建物に設定される緑化でも、ビルの屋上に設置されるような屋上庭園(いわゆる水平面での緑化)とは異なります。
当店で名付けた『ウォールガーデン』という名称については、上記、『バーティカル・ガーデン(垂直庭園)』を踏襲し、
英語できちんと示せば、『Wall made in with Garden』あるいは『wall with Garden』になろうかと思われますが、端的にわかりやすく『Wall Garden(ウォールガーデン)』、読んで字の如しですが、壁に設置されたお庭のようなフラワーアレンジメント・ディスプレイのことを言います。

壁面緑化の効用とその栽培における難しさ

壁面緑化の効用としては、単に景観を良くするためだけではなく、その効果は地球温暖化対策、空気浄化、騒音低減ならびに視覚・心理効果など多岐にわたるとされます。
地球温暖化防止に向けた国を挙げての緑化推進政策により、近年、都心の各所で、この壁面緑化を施された建築物を見る機会が増えてきました。
当地、広島市においても2年ほど前に新規オープンした家電大手のEDION本店にも壁面緑化が施されました(下画像)。
商業地区の一等地、その景観は、喧騒の中、一服の清涼剤として本当に心が癒やされます。

広島市中区紙屋町 エディオン本店正面

そして、下の画像は、
先の拙ブログ記事『シンガポールに巨大壁面緑化!』でも触れた「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」の施設内にある巨大な壁面緑化です。

拙記事「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」より

ここでは、滝水の流れもあいまって目を奪う”荘厳”というワードのあとに余韻として残る”癒やし”が画像からも見てとれると思います。

本当に素晴らしい。

さて、
良い事ずくめの緑化方法であるもの、難点は植物を栽培育成、維持していくための施工等が極めて難しいことです。
良くご存じのように、基本的に栽培する植物には、水を補給させてあげねばなりません。ただ、この壁面緑化においては、構造状、人が毎日水やりを行うわけにはいかず、特殊な装置が必要になります。代表的なものとして、灌水(かんすい)設備が必須となってきます。潅水装置とは、植栽地に灌水ホースやスプリンクラーをあらかじめ設置して、自動的に水やりを行うシステムです。

しかしながら、これで解決かいえば、そうではなく。
植物にも、水を大量に必要とするものや少なくても良いものがあり、また、日本には四季があるため、植物ごとの発育の状況が異なること等々の理由により、壁面緑化で利用される植物の選別なども必要になってきます。

そして、『ウォールガーデン』誕生へ

画像は、パトリック・ブラン氏が造った壁面緑化の一つ(スペイン マドリード カイシャフォーラムの写真)。

カイシャフォーラム マドリード、スペイン

2009年に発売された雑誌Pen(緑のデザイン/アレクサンドリアの旅へ 2009年 7/15号)でこれを知り、頭に雷が落ちました。

その景観も圧巻であることに加え、何より氏がこれを手がけられた時の言葉に、心、射貫かれたというのが本当のところです。

『(私がバーティカルガーデンを造ったのは)植物がいつも自分の生活の傍らにいてくれたことへの感謝の気持ちを忘れない為に』(パトリック・ブラン氏)

私が社会に出て始めて手がけたお仕事が、植物にまつわるものでした。
そこから、一貫して20数年、仕事、生活を含め、私の周りには、いつも植物がありました。

今の自分があるのは、植物があればこそ。
この感謝の気持ちは、ブラン氏には決して負けへん!(植物を敬愛する心の事です)

壁面緑化の難しさの一つが先に述べた栽培、そして維持が難しいのであれば、

『枯れなければええやん』

これが、造花ディスプレイ『ウォールガーデン』制作のはじまりです。

心に癒やしをくれる植物を、手間いらずで、枯れることなく、いつも傍らに。
私が造る商品に込める言葉のすべてです。

『ウォールガーデン』一つ一つが私の手作りで、ワンオフ商品。活きた植物を扱ってきた経験で、アレンジにはナチュラルテイストを存分に取り入れています。
これまで私が手がけた『ウォールガーデン』は卓上のスタンドタイプの小さなものから室内の壁を被う大がかりなものまで多種に及びます。

そして、造花商品ならではの利点がたくさんあります。

生花を置くことはできないクリニックに設置されたウォールガーデン

また、次の機会にこの辺りをご紹介したいと思います。

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